患者さんにとっても、私たち歯科医にとっても残念なことですが、歯を抜かなくてはならない、あるいは、抜いた方が良いという場合があります。それがどの様な場合かを説明します。
できるだけ、抜歯に至る前に治療を始めましょう。
| 歯周病が極度に進行して、骨の支えがなくなってる場合 |
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| 歯周病は歯周病菌により歯を支えている骨が溶けていく病気です。骨の支えを失った歯はグラグラと動き出し、舌で触っても動いたり、物をかむと痛みが出てきます。このまま放置しても、どんどん下にある骨が溶けていくばかりです。 | |
| 虫歯が大きく進行し、歯を支えてる骨よりも下まで虫歯が及んでいる場合 |
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| この場合、残っている部分の歯を使って歯を建てることができないため抜歯が必要です。 ただし、虫歯を除去した後に十分な根の長さがある場合は、矯正的に歯を骨の上に移動させ、歯を建てられる(つまり、抜歯せず歯を残すことができる)場合もあるので、歯科医に相談してみましょう。 |
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| 根が割れている場合 |
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| 接着によって保存できる場合もありますが、抜歯に至る場合が多いです。 | |
| 親知らずなどで、その歯が炎症の原因になったり、隣の歯に対して悪影響を及ぼす原因になっているため、抜歯をした方が良いと考えられる場合 | |
子供たちがころんで歯をぶつけたり、スポーツで歯にけがをしたりすることは珍しいことではありません。この時に正しい処置法ができるかどうかで、その歯の運命が左右されます。お父さん、お母さん知っておいて損はありません。
けがの外力により歯が完全に抜けてしまった状態です。この時の応急的な処置としては、まず傷を圧迫して止血処置を行うこと。そして歯に対する処置として大事なのが、「歯根膜を乾燥させない」ということです。
というのは、歯根膜細胞が生きていれば、歯を元の位置に戻して治すことが可能になるからです。
歯根膜というものは、根の表面にあり、歯と骨をつなげる役割があります。歯が抜けてしまうと、歯根膜への血行が断たれ、酸素、栄養が運ばれない状態になります。このため、室温環境で30分間放置すると歯根膜のダメージが大きくなり、細胞が死んでしまいます。
これをどうやってくい止めるかが、歯の再植(歯をもとにあった場所に戻して治すこと)を成功させるカギになります。
まず、歯根膜にできるだけ触れない様に、周りについた汚れをサッと洗い流して下さい。(30秒以内)
それから、歯を乾燥から守るために液体につけて歯科医院にそのまま持ってきてください。液体は、学校等に歯牙保存液があれば一番良いのですが、なければ生理食塩水、アイソトニック飲料、コンタクトレンズ洗浄液でも構いません。乳脂肪分の問題もありますが、短時間なら牛乳でも構いません。(水道水は塩素が入っているため、歯の保存には適しません。)
歯根膜が生きた状態で治療できれば、断裂した歯根膜が再生し、歯を助けられる確率が高くなります。とにかく抜けた歯は捨ててしまわず、歯科医院に持参しましょう。
歯は抜けていないが、グラグラしたり、位置が変化してしまった状態です。お口の中に残っているため乾燥の心配がありません。このまま急いで歯科医院を受診しましょう。
歯肉から上の部分で折れている場合には、破片を接着剤を使って接着できますので、必ず持参して下さい。また破片がない場合でもコンポジットレジンという樹脂を使ってなくなった部分を修復することもできます。
歯の折れている部分が大きく歯髄(神経)が見えてしまっていても、それを残して治療することもできますので、破片を持参し、歯科医院を受診してください。
第3大臼歯(6才臼歯の2本後の歯)、中央の歯から数えて(抜いてある歯やもともと生えてこなかった歯を含め)8歯目の歯のことを言います。「親知らず」と名前がついていますが、他の歯と比べ歯の構造上は何ら変わりありません。
ただ、一番後ろの場所に最後に生えてくるために、トラブルの原因となる場合があります。上下左右に4本ある場合から、1本もない場合まで様々です。
<親知らずの生え方の例> 図中、左側の歯が、親知らずです。
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Aは正常な生え方で、ブラッシングができていれば問題を起こすことは少ないです。B、Cは歯の一部が歯肉の上に顔を出し、その他の部分が歯肉の下に埋まっている状態です。この場合、本来歯肉の上に生えてくるべきエナメル質の部分は、周りの骨や歯茎とくっついておらず、すき間が存在します。このすき間に細菌が侵入し、炎症を起こした場合を、智歯周囲炎といいます。炎症がひどい場合は、下顎の場合、口の中にピンポン玉を入れたと思うくらいに腫れたり、口が開けなくなったりする場合や、逆に腫れのために口を閉じれなくなる場合があります。
1本1本の親知らずの生え方や虫歯の状態によって判断します。親知らずだからといって、抜かなければならないということはありません。抜いたほうが良い場合とは次のようなときです。
きちんと生えてきた親知らずは、とくに抜く必要はありませんが、歯ブラシの届きにくい部分ですので、気になる点は歯科医師に相談すると良いでしょう。
上顎の親知らずは比較的簡単に抜歯できることが多いのですが、下顎の場合は歯肉の中に埋まっていたり、斜めや横向きに生えているときは歯肉の切開や、歯を分割して抜く場合もあります。
また、抜歯後は腫れることも多いので、歯科医師に状態の説明を受けた上で抜歯を受けてください。抜歯後は、必要に応じて消炎鎮痛剤や抗生物質が処方されますので服用するようにして下さい。
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